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今回は宅建試験の合格率についてのお話です。
宅建試験の合格率については色んな人が色んな立場から、色んなことを言っていますが、どうも表面的なことしか捉えられていなかったり、何らからの意図があって、バイアスがかかり過ぎていたりする気がしています。
そこで、今回は表面的な合格率の話に留まらず、一歩踏み込んで真実の合格率とでも言うべきものに迫ってみたいと思います。
宅建試験対策の第一歩として、真実の合格率≒真実の難易度を正確に知っておきたいという方は是非、ご一読頂ければと思います。
直近過去10年の合格率
まずは宅建試験の直近過去10年の実際の合格率です。
2007年 | 17.3% |
2008年 | 16.2% |
2009年 | 17.9% |
2010年 | 15.2% |
2011年 | 16.1% |
2012年 | 16.7% |
2013年 | 15.3% |
2014年 | 17.5% |
2015年 | 15.4% |
2016年 | 15.4% |
毎年の合格率は15%から18%の間におさまっていますね。
これに対して直近過去10年の合格点は31~36点となっています。
合格率と比べると合格点の方が、かなり振れ幅が大きいことがおわかり頂けると思います。
このことから、宅建試験の合格ラインは合格点より、合格率を重視して引かれているものと推測されます。
なお、この合格率が果たして、どういう難易度のものなのかを肌感覚でわかってもらうために一つたとえ話をしておきたいと思います。
合格率から考えると宅建試験は6人から7人に1人が合格することができる試験ということになります。
これを中学校の40人クラスでたとえると成績順で上位6番目ぐらいまでに入らなければならないということです。
結構、高いハードルですよね。
宅建試験の難易度を少しは実感して頂けましたか?
実質合格率はもっと高いって本当?
宅建試験の合格率については昔からよくこんなことが言われています。
「宅建試験の受験生は半分くらいが真面目に勉強していない。だから真面目に勉強している人だけで考える実質合格率は、公表されている合格率の2倍程度にはなる。」
この話が真実だとすれば、多くの宅建受験生にとっては確かに朗報ですね。
しかしながら、私のこの主張に対する見方は否定的です。
昔々のものすごく宅建試験が簡単だった時代なら、そういうこともあったと思うんですよ。
でも、難しいことが広く知られている今の宅建試験で、真面目に勉強もしていない受験生が全体の半分もいるなんて、ちょっとありえない話だと思います。
そもそも、そんなに真面目に勉強していない受験生は出願さえしていないはずです。
合格する見込みが全くない状況の中では、たとえ7000円であろうと受験料を払おうという気にはなれないでしょうから。
さらに言うと出願している人たちの中でさえ、実際には80%ぐらいの人しか受験していません。
(不動産適正取引推進機構の公表している2016年度、宅建試験の受験率は80.8%)
つまり、真面目に勉強していないような人は試験を受けるまでの段階で、そのほとんどが淘汰されているということですね。
逆に言うと少なくとも実際に試験を受けている人たちは、その時点で、ある程度の競争を勝ち抜いてきた「強者たち」であるということです。
だとすれば
「真面目に勉強している人だけで考える実質合格率は、公表されている合格率の2倍程度にはなる。」
などという話が決して鵜呑みにして、いいようなものではないことは容易にご理解頂けると思います。
くれぐれも耳心地の良い話に振り回されて、宅建試験をなめてかからないよう十分に気をつけて下さい。
合格率についての質問
上記に取り上げた事項以外で宅建試験の合格率について、よくお受けする、ご質問と当方からの簡単な回答を以下にご紹介しておきます。
通信講座などで公表されている合格率が非常に高いものがありますが、信じていいものなのでしょうか?
合格率が非常に高いということは、そうなるための特別の理由があるはずです。
それはそうですよね。
理由もなく、合格率がよそに比べて非常に高くなるなんてことはありえないわけですから。
「テキストがカラーでわかりやすい。」
たった、これだけの理由で合格率が倍になるなんてことありえます?
ありえないですよね。
あなたにとって、納得のいく「特別な理由」があるかどうかで見極めて下さい。
独学者の合格率はどれくらいでしょうか?
正確なデータがあるわけではありませんが、全体の合格率よりは少し高いと思います。
勉強がものすごく得意な人たちは、講座なんて受ける必要がないので基本的に独学を選ぶことになるからです。
たとえば、東大、京大卒のような受験エリート層の人たち、さらには司法試験などの法律系難関資格の受験生たちなどは、ほぼ、100%独学を選び、ほぼ100%合格します。
こういう人たちが独学者の合格率を高くしているということですね。
ちなみに勉強がものすごく得意な人たちをのぞいた普通の人たちだけでの独学合格率は8%~9%になるものと推定されます。
宅建試験の一発合格率はどれくらいですか?
全受験生の5%~6%程度、全合格者の30%強程度が一発合格者と言われています。
ただし、一発合格者の多くが、先の質問でも取り上げた勉強がものすごく得意な人たちです。
普通の人たちだけでの一発合格率は、上の数字の半分以下になるものと考えて頂くのが無難です。
5問免除のある人の合格率はどれくらいですか?
例年20%程度です。
ちなみに平成28年度の宅建試験ではジャスト20%でした。
このことから一つわかることがあります。
それは「宅建試験の実質合格率はもっと高い」と主張する人たちは、その理由の一つとしてよく「大量の全く勉強しない不動産屋の営業マン受験生の存在が合格率を引き下げている。」ということを言いますが、その話が、根拠のないものであるということです。
事実として不動産屋の営業マンはその大半が5問免除をとっています。
つまり、不動産屋の営業マンの合格率はむしろ全国平均よりも高いくらいなのです。
根拠のうすい情報に惑わされて、事実を見誤らないよう、十分、注意して下さい。
まとめ
・宅建試験の合格率は例年15%~18%の間で推移している。
決して簡単な試験ではないと認識すべき。
・「実質合格率はもっと高い」は幻想。
耳心地のいい話に惑わされてはいけない。
・正しく合格率を認識することは正しい宅建試験対策の第一歩。
どんな情報も鵜呑みにせず、根拠の有無を冷静に判断すること。
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