宅建と不動産鑑定士その違いをサラッと比較

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同じ不動産系の国家資格ということもあり、比較されることの多い、宅建と不動産鑑定士。

今回はその両資格の違いを5つのポイントに絞って簡単にかつ、わかりやすく解説してみました。

宅建試験合格後、不動産鑑定士のへのステップアップを検討されている方などは是非、参考になさって下さい。

宅建vs不動産鑑定士、違いのわかる5つのポイント

※初心者の方でも理解しやすいように「正確さ」より「わかりやすさ」を重視した記述になっています。

その点、あらかじめご了承ください。

仕事の内容

不動産宅地建物取引士の仕事の内容は主に宅地建物取引にともなう重要事項の説明を行うことになります。

重要事項の説明とは、権利取得者(売買契約で言えば買主)に対して、契約の目的となる不動産にかかる法律事項等を説明することを言います。

要するに契約締結前に権利取得者に対して契約を締結するかどうかの判断材料を提供しようということですね。

これに対して不動産鑑定士の仕事の内容は主に不動産の鑑定評価を行うことになります。

不動産の鑑定評価とは不動産の持つ経済的効用を様々な側面から検討し、判断することを言います。

毎年、3月には公示地価、10月には基準地価が公表されていますよね。

銀座の○○前の㎡単価がもっとも高かったとかいうニュースを一度は耳にされたことあるはずです。

あの価格は不動産鑑定士の鑑定評価に基づいて決定されているわけです。

難易度

宅建試験の難易度を10とすると不動産鑑定士試験の難易度は80といったところでしょうか。

つまり、宅建試験と比べると不動産鑑定士試験の方が圧倒的に難しいということです。

まあ、不動産鑑定士資格は国家3大資格に数えられることもあるほどの試験ですので、当然と言えば、当然でしょう。

勉強時間で言うと宅建試験合格に必要な平均的な勉強時間は350時間程度であるのに対して、不動産鑑定士試験の合格に必要な平均的な勉強時間は3000時間弱程度といった感じでしょうか。

宅建試験に関しては誰でも正しい方法で努力すれば、合格に手の届く範囲の難易度ですが、不動産鑑定士試験に関しては残念ながら、そうではありません。

それこそ、受験エリートばかりで、しのぎを削り合うようなレベルの試験になりますので、挑戦されるなら、それなりの覚悟を持って、臨まれるべきです。

資格取得までの道のり

道のり宅建試験の場合、10月の本試験に合格すれば最終合格となり、その後は受験地の都道府県知事の登録、取引士証の交付申請などの手続きだけで宅地建物取引士になることができます。

これに対して不動産鑑定士試験の場合、5月の短答式試験、10月の論文式試験に順次、合格し、さらに1年~3年の実務補修を受けて必要単位を取得して、はじめて不動産鑑定士になることができます。

つまり、不動産鑑定士資格は単に取得難易度が高いだけでなく、その取得までの道のりが非常に長くなっているのです。

このあたりの事情も不動産鑑定士が他の難関資格をおさえて国家3大資格に数えられる所以なのかもしれません。

出題範囲

宅建試験の出題範囲は権利関係、宅建業法・法令上の制限・税法その他となります。

これに対して不動産鑑定士試験の出題範囲は短答式試験では不動産鑑定評価理論、行政法規、論文式試験では不動産鑑定評価理論、民法、経済学、会計学となっています。

要求される知識のレベルなどは異なりますが、一応、民法、法令上の制限、税法(法令上の制限と税法は不動産鑑定士試験では行政法規に含まれます。)、不動産鑑定評価理論が出題範囲として重なることになります。

経済学や会計学をのぞけば、両試験の出題範囲はかなり、似通っていると言って差し支えないでしょう。

そのため、資格スクールなどでは「宅建試験の次は不動産鑑定士試験に挑戦しよう!」などと不動産鑑定士講座の宣伝を行っているわけです。

ただし、既に触れた通り、宅建試験と不動産鑑定士試験の難易度のレベルは、かなり、かけ離れていますので、宣伝文句に踊らされて、安易な決断をしないようにして下さい。

年収

宅建の場合、宅地建物取引士として宅建業者に勤務する場合と宅建業者として独立する場合にわけられます。

宅建業者に勤務する場合の年収は大体300万円から1200万円ぐらい、宅建業者として独立する場合の年収は大体500万円から3000万円ぐらいまでの範囲におさまります。

不動産鑑定士の場合も金融機関等に勤務する場合と不動産鑑定士として独立する場合にわけられます。

金融機関等に勤務する場合の年収は大体800万円から1200万円ぐらい、不動産鑑定士として独立する場合の年収は500万円から2000万円ぐらいの範囲におさまります。

以上のことから、わかるとおり、宅地建物取引士の方が不動産鑑定士に比べて年収の振れ幅がかなり大きくなっています

理由は宅地建物取引士の場合、その年収は資格そのものより、営業能力に大きく依存することになるからです。

つまり、営業能力が低ければ、宅建があったところで、宅建手当分ぐらいしか年収は増えませんし、逆に営業能力が高ければ、独立して、青天井で年収を伸ばすことも可能となります。

まとめ

・宅地建物取引士の主な仕事は重要事項説明、不動産鑑定士の主な仕事は不動産の鑑定評価。

・難易度は不動産鑑定士の方が圧倒的に上。

宅建合格後、不動産鑑定士へのステップアップを検討する際には、甘い宣伝文句に踊らされず、慎重に判断すること。

・宅建の場合、一度、試験に合格するだけでいいが、不動産鑑定士の場合、短答式試験と論文式試験に順次、合格し、さらに1年~3年の実務補修を受けて必要単位を取得しなければならない。

・宅建試験と不動産鑑定士試験の出題範囲は経済学と会計学を除けば、かなり似通っている。

・不動産鑑定士に比べると宅地建物取引士は年収の振れ幅が大きい。

これは宅地建物取引士の年収は資格そのものより、営業能力に大きく依存するためである。

 

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